毎年お正月に開催される箱根駅伝。
箱根駅伝の中では外国人留学生の選手が走っている姿も見られます。
その恵まれた体格で日本人を抜いていく姿に対して「ずるい」と思わざるをえませんが、箱根駅伝で外国人を起用するのはほんとうにずるいのでしょうか?
ということで今回は箱根駅伝で外国人を起用するルールやメリットなどについて解説していきます。
箱根駅伝で外国人留学生を起用するのはずるいのか?
箱根駅伝で外国人留学生を起用するのはほんとうにずるいことなのでしょうか?
答えは「ノー」です。
なぜなら箱根駅伝で外国人留学生を起用するにはルールが定められているからです。
外国人留学生を起用するさいのルールは以下のようなものです。
・そのうち実際に出場できるのは1人だけ
外国人の選手は1人しか出場できないと定められているのです。
箱根駅伝にはじめて外国人留学生が出場したのは、1989年の第65回箱根駅伝です。
それ以降、その他の強豪校でも外国人留学生が起用されるようになりました。
しかしそれでは箱根駅伝が外国人選手であふれてしまうという危機感から関東学生陸上競技連盟は2006年に上記のようなルールを設けました。
上記のルールのように1人までなら外国人選手も出場できると正式に定められているのであれば、ルールの範囲内で外国人留学生を起用することに対して「ずるい」と言うことはできないのです。
箱根駅伝で外国人留学生を起用するメリット
箱根駅伝で外国人留学生を起用することには、外国人留学生にとってのメリットと大学にとってのメリット、そして日本人選手にとってのメリットがあります。
外国人留学生にとってのメリット
外国人留学生にとってのメリットは、マラソン選手としての道がひらけるということと、将来の就職先の幅が広がるということです。
外国人留学生の多くは東アフリカのケニアやエチオピアから来ます。
そういった国は発展途上国なので公式の大会に出る機会が少ないのですが、日本に来ればきちんとしたトレーニングが受けられ、大きな大会にも出られるようになります。
そして箱根駅伝をきっかけとしてマラソン選手として世界で活躍するようになる選手も多いのです。
また日本人とふれあうことで日本語も話せるようになり、マラソンをやめたとしても将来、日系企業に就職するという選択肢が増えるというメリットがあります。
大学にとってのメリット
大学にとってのメリットは、箱根駅伝で好成績を残すことで大学の広告につながるということです。
近年、少子化で大学の入学者が減っていることから、大学は少しでも志願者数を増やしたいと考えています。
箱根駅伝のテレビ視聴率は30%を超えており、市民におよぼす影響力が大きいので、実力のある外国人留学生を起用して箱根駅伝で好成績を残すことで大学の志願者を増やすことができるのです。
日本人選手にとってのメリット
日本人選手にとってのメリットは、自分自身のレベルアップにつながるということです。
体格の恵まれた外国人留学生が活躍している姿を見ることで、「体格の差なんて関係なく勝ってやる!」とモチベーションをあげてトレーニングに励むことができます。
また外国人留学生の身体の使い方や、箱根駅伝に対する姿勢からも学べることがあるのではないでしょうか。
そのため、日本人選手にとっても外国人留学生の起用にはメリットがあるのです。
ずるいと評判の外国人選手起用にネガティブな理由
外国人選手を起用することに対してネガティブに考えてしまう理由には2つあります。
- そもそものスピードや体力が違うから
- 駅伝は日本の文化だから
そもそものスピードや体力が違うから
マラソンなどで活躍する選手は東アフリカ出身の人が多く、アフリカ地域の過酷な環境に適した骨格と筋肉を持ち合わせています。
また東アフリカは標高が高く空気が薄いので、普通に暮らしているだけでも心肺能力が高くなります。
このようにマラソンに適した身体を生まれながらにして持っているということにずるいと思ってしまうのです。
駅伝は日本の文化だから
駅伝のようにタスキをつなぐような文化は他の国では見られませんよね。
駅伝のような文化は「和」を尊重する日本人の心情から生まれたものだといわれていますし、駅伝は日本人だからこその文化だから日本人同士の戦いが見たいというのもうなずけますね。
外国人選手の起用に対するTwitterの声
Twitterでは外国人選手の起用に対して以下のような声があります。
「大学のグローバル化が必要」という要請と、「箱根駅伝の本戦に出場できる外国人は1名まで」という規制の矛盾。
— George (@Love_yellowhat) January 2, 2021
箱根駅伝外国人留学生選手は自分の大学が出られない限り箱根出られないんだよね。
予選会上位の外国人だけでチーム作ったら結構上位になるよね?— ドラ-_-03🐮 (@03doradora) October 15, 2022
上武大学は外国人留学生選手を入れたんだなぁ。まぁそこまでしないと本戦出場は出来ないわな。
おそらく今年の箱根駅伝予選会は外国人留学生が先頭集団を独走するだろう
今年はやけに外国人留学生が多い感じ#箱根予選会
— DD_OROCHI (@n_orochi) October 15, 2022
箱根駅伝外国人増えた気がする
— でんびりお (@bado_den4) January 2, 2021
このほかにも順位に影響したり記録に残るのはフェアではないという否定的な声がある一方、国を離れて戦う姿を讃える声や、大学に所属していれば外国人でも関係ないという声もあります。
箱根駅伝で外国人を起用するのはずるい?のまとめ
箱根駅伝で外国人を起用するルールやメリットなどについて解説していきました。
外国人を起用することに対して否定的な意見もありますが、平等になるようルールが決められています。
箱根駅伝では日本人も外国人も関係なく、頑張っている姿を応援したいですね!