陸上で厚底シューズの利用禁止はなぜ?その原因や口コミも調査

マラソン

陸上競技の国際競技連盟であるワールドアスレティックスは2021年12月23日、陸上競技の全種目においてシューズのソールの厚さを最大20ミリまでとする規定を発表しました。

つまり陸上で厚底シューズが禁止になるということですが、なぜでしょうか?

なぜ陸上で厚底シューズが禁止になるのか、その原因や口コミについて調査しました。

 

陸上での厚底シューズ禁止の理由

陸上で厚底シューズが禁止になる理由は以下の3つが考えられます。

・シューズのテクノロジーがレースの記録を生む決定的な要因となるから
・すべてのランナーが合理的に利用可能とは限らないから
・ケガの原因となるから

1つづつ解説していきます。

シューズのテクノロジーがレースの記録を生む決定的な要因となるから

厚底シューズには走りの効率を上げるテクノロジーがこめられています。

その結果ランナーの走力ではなく、厚底シューズのテクノロジーがレースの記録を生む決定的な要因となり、陸上競技の意味がなくなってしまうことが危惧されていると考えられます。

すべてのランナーが合理的に利用可能とは限らないから

世界陸連の規則では「競技に使用されるシューズは、すべてのランナーが合理的に利用可能でなければならず、不公平なサポートや利益を提供するものであってはいけない」ということになっています。

ランナーの中にはスポンサーの関係などで高いテクノロジーがこめられた厚底シューズを利用できない人もいる可能性があることを考えると、厚底シューズは上記の規則に反するものであると見られます。

ケガの原因となるから

厚底シューズには、足を踏み出すときにかかとを主に使う人にとってケガのリスクがあるといわれています。

また、厚底シューズを履いて練習をした結果、股関節や大腿骨に負担がかかり疲労骨折してしまったというランナーもいます。

のようなリスクを下げるためにも厚底シューズを禁止する必要があると判断されたと考えられます。

 

なぜ厚底シューズの利用禁止になった?その原因

陸上で厚底シューズが利用禁止になったのは、ナイキの厚底シューズ「ヴェイパーフライ」シリーズが原因です。

ヴェイパーフライは以下のようにトップランナーたちに履かれてきました。

・2018年2月の東京マラソンで、設楽裕太がヴェイパーフライを履いて16年ぶりに日本記録を更新した。

・2018年10月のシカゴマラソンで大迫傑がヴェイパーフライを履いて日本記録を更新した。

・2019年9月のマラソングランドチャンピオンシップで男子出場者30人中16人がヴェイパーフライを履いており、その中には東京五輪男子マラソン代表に選ばれた中村匠吾もいた。

・2019年10月、ウィーンの非公式レースでケニアのエリウド・キプチョゲがヴェイパーフライを履いて人類ではじめて2時間を切る1時間59分40秒を記録した。

・2019年10月のロンドンマラソンでケニアのブリジッド・コスゲイがナイキの厚底シューズ・ヴェイパーフライを履いて16年ぶりに女子マラソン世界新記録を更新した。

・2020年の箱根駅伝では8割を超える選手がヴェイパーフライを履き、区間新記録が10区間中7区間で誕生した

このなかで厚底シューズの利用禁止につながったのは、キプチョゲが2時間を切ったことです。

このことから厚底シューズのテクノロジーがランナー自身の走力を上回ることが恐れられ利用禁止につながりました。

 

陸上で禁止の厚底シューズはどのようなもの

陸上で厚底シューズが禁止になる原因となったナイキのヴェイパーフライには、つぎのような新技術が導入されています。

・反発力に優れたNikeZoomXフォーム
・軽量カーボンファイバー製プレート
・頑丈で軽量なVaporWeave素材

このような新技術を導入することで反発力に優れ疲れにくいシューズに仕上げられており、走りの効率を4%向上させてマラソンでの2時間切りを目標としているともいわれています。

好記録を出したいランナーにとっては夢のようなシューズといえますね。

 

陸上の厚底シューズ禁止報道に関するTwitterの反応

陸上の厚底シューズ禁止報道に関するTwitterの反応はどのようなものでしょうか?

Twitterでは厚底シューズの禁止に対して肯定的な意見が多い印象でしたが、いっぽうで練習においては厚底シューズが使われ続けるのではないかという意見もありました。

 

陸上で厚底シューズの利用禁止はなぜ?まとめ

以上、なぜ陸上で厚底シューズが禁止になるのか、その原因や口コミについて書いていきました。

陸上で厚底シューズが禁止になる主な原因として、ナイキのヴェイパーフライの高いテクノロジーがあげられます。

また、公平性や健康面からも禁止が検討されたと考えられます。

すべてのランナーが自信のベストを出せる環境で競技に挑めるようになることを願うばかりですね。

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